スパルタ教育の時代は終了

あなたの職場では、「部下育成」はうまくいっていますか。「NO」もしくは「うまくいっていない部分もある」という声が、ほとんどではないでしょうか。

青山学院大学 原監督

青山学院大学 原監督

原 晋(はら・すすむ)】
生年月日:1967年3月8日
出身地:広島県三原市糸崎町松浜東
出身校:世羅高校→中京大学

 

東京箱根間往復大学駅伝競走(通称:箱根駅伝)で2015年から4年連続総合優勝(2016年は完全優勝)を飾り、圧倒的な強さで脚光を浴びている青山学院大学陸上競技部。

その育ての親が、監督の原晋さんです。

選手として箱根駅伝出場の経験はなく、現役引退後監督就任までの10年間は陸上競技からまったく遠ざかっていたという異色の経歴の持ち主です。
原さんが語る強いチームの育て方とは?

チームの監督の仕事は、「管理することではなく、感じること」だというのが原さん流です。

 

青学の強さの秘訣

1.自主性による目標設定

「目標管理ミーティング」で、「○○大会で○秒記録を伸ばす」というように自らが「個人目標」を設定しています。
一般的に、他人から言われた目標に対しては、選手の意識は希薄になりがちで、実効性が伴わないことが多いのですが、

各選手に個人目標を立てさせた上で、控え選手なども交えたグループでそれぞれの目標について話し合い、他者の客観的な評価を受けることで達成可能な目標に仕上げていきます。

選手一人ひとりがこうした「目標管理」によって個のスキルを上げる努力をし、結果として組織のレベルが上がり、「チーム目標」が達成できる。そんな好循環が実現しているといいます。

2.危機管理

監督の仕事は、「管理することではなく、感じること」だというのが原さん流です。
「私はグラウンドで選手たちに背中を向けていても、走る足音を聞くだけで『どの選手』で『今、どんなコンディション』なのか、ハッキリ区別できますよ。

“嗅覚”を研ぎ澄ますことで選手の変化を早目に察知し、事故やトラブルを未然に防ぐ。企業の管理職に求められる危機管理能力と同じです」。

3.ヒントを与えて考えさせる

小さな成功体験を多く経験させて自信を育み、たとえ「箱根駅伝出場」という目標を達成できなくても、その結果を受け止め、別の道を考えることのできる選手が育っています。

「陸上競技の場合、1番がいれば50番もいます。50番の選手がやはり50番のままでも、自己ベストを出せば必ず褒めます。

そして、どう努力をすれば次の結果につながるかを一緒に考え、ヒントを与えています。

決して、指示・命令ではなく、一緒に考えることが重要なのです。

 

4.寮での規則正しい生活

青学の強さは「規則正しい寮生活にある」と原は言う。

「朝食と夕食は寮生全員でとる。

『疲れているから今日は朝ごはんを抜く』では健全な身体は作られません。

それに全員が顔を合わせることでチームに一体感が生まれる。

私も寮を不在にしていない限り、立ち会っています」

k.kiyoharu