スパルタ教育の時代は終了

あなたの職場では、「部下育成」はうまくいっていますか。「NO」もしくは「うまくいっていない部分もある」という声が、ほとんどではないでしょうか。

岩出雅之監督

岩出雅之監督

岩出雅之(いわでまさゆき)

帝京大学ラグビー部監督

1858年 和歌山県新宮市生まれ

1980年 日本体育大学卒業

1996年 帝京大学ラグビー部監督就任

 

【帝京が逆転!9連覇達成】全国大学ラグビー選手権
昨年7連覇を達成し、第3回ジャパンコーチズアワード(日本スポーツ振興会主催)最優秀コーチ賞を受賞

1970年創部の帝京大は、1983年に大学選手権に初出場したものの、その後は大学選手権出場を逃す年が続き、やや低迷していた。

岩出さんは日本体育大学のラグビー部で活躍。今から20年前、帝京大学の監督に就任。自分が学生時代に経験したような、厳しい指導を行いましたが、優勝ができない時期が10年以上続きました。

 

大転換の基本コンセプト
『トップダウンの体育会組織の体質から自律的に成長する組織への変革』

監督が無理やり選手を成長させようとすると、結局は指示待ちになる。

一人ひとりが自ら経験から学習して成長できるようにすれば、自律的に成長する組織になるんじゃないかと考えて実行してきた。

 

その方法の1つが、4年生が寮の掃除やユニホームのアイロンがけなどの雑用を担当することなのでしょうか。

体育会では『神』のような存在の4年生が雑用をやる意味は1年生に心の余裕を持たせることで、自分作りに集中してもらうことなのです。

 

帝京が強いのは
「体調管理」、「コミュニケーション」、「自己管理」、「リクルート」、「豊富な予算」の5つです。

その1「S&Cの徹底」
現在のラグビー界では「S&C(ストレングス&コンディショニング)」という流行語があり、選手の肉体強化や体調管理が重要視されている。帝京大は、いち早くその点に着目したクラブだった。

2003年には人工芝のグラウンドを作り、寮での生活は栄養管理が行き届くなど環境は完璧だ。

ウェイトトレーニングの器具を揃えたトレーニング施設も、2004年に練習場横に完成。50人が同時に使えるこの施設では、選手たちがほぼ毎日ウェイトトレーニングに精を出して、ラグビーで最も基本となる1対1に勝つ屈強な体を作り上げている。

その2「コミュニケーション」
帝京大学は当然個々の選手も強いのですが、試合中に選手同士が話し合っている表情や雰囲気を見ても、リーダーを中心に非常によくまとまっており、質の高いトークをしている。

岩出雅之「風通しのいい環境、上下の中にも横の中にも、風通しのいい環境を作る事は、必ず学生の成長にもつながるし、いろんなアイデアを生み出す。」

「上下関係はきびしくなく、4年生がサポートしてくれて伸び伸びプレーできます」

その3「自己管理」
岩出さんの指導法。それは、学生に教えるのではなく、自分で考えさせること。

ラグビーは日々の自己管理やセルフコントロールが重要になり、そこをきちんとやっているチームが勝つ。それを体現しているのが、現在の帝京大学。

帝京大学の選手は何をするにしてもしっかりと準備を整え、必ず集合時間より早い時間に集まり、大きな声であいさつするといったことができます。

その4「リクルート」
高校時代のスター選手だけでなく、全国大会には出場できなかった有望選手を次々とリクルートしているため、選手層は厚く、チーム内競争は激しい。

強いチームには、必然的に花園を沸かせた選手も次々と集まってくる。「志の高い選手が来るようになった」から強さが途絶えない

その5「大学のサポートと豊富な予算」
新興の大学がスポーツの強化に取り組み、豊富な資金と優秀な指導者で台頭する。

各大学のラグビー部が使える予算は公表されていませんが、ワセダが8000万円程度なのに対し、帝京大は5億円規模と言われています
帝京大の岩出雅之監督が、ラグビー部を強くすることによって生み出される価値などを関係各所に地道に訴え、生み出されたおカネです。

 

k.kiyoharu